論文などの PDF の日本語訳に使えるクラウドサービスを調べてみたまとめです。
条件として、1 日数ファイルくらいをほぼ無料で翻訳できるものを探そうとしています。
※「クラウドサービス」と言っているのは、資料請求などしなくてもオンデマンド・セルフサービスで使えるサービスだけが対象という意図です。
参考
汎用的な翻訳サービス
Google 翻訳
https://translate.google.co.jp/
私が試した範囲では、PDF はうまく翻訳してくれませんでした…
テキストを翻訳させた場合の質も、最近の他の翻訳ツールと比べて劣る気もします。
ひと工夫して arXiv の論文を Google 翻訳する例はいくつか見つかりました。
- arXivのPDF論文をブラウザ上で翻訳して読む - TadaoYamaokaの開発日記
- 英語弱者のためのarXivの論文翻訳 - Qiita
- サックと変換!arXivの論文を日本語翻訳して読めるようにする方法「Arxiv Vanity」×「Google翻訳」 – IDEA ATOZ
DeepL
https://www.deepl.com/translator
ファイルの翻訳は、無料プランだと 1 ヶ月に 3 ファイルまででした。
月額 1000 円のプランだと 1 ヶ月に 5 ファイルとのことで、ファイル数が少なめです。
ChatGPT
無料プランでは PDF をアップロードしたりできないので、手作業でコピペになります。 ただ、翻訳の精度自体はなかなか良かったです。
有料プランの GPT-4 で Code Interpreter をうまく使えば、手作業でコピペしなくても最初から順に翻訳してくれるかもしれません。 ただし、以下のデメリットがあります。
- ある程度プロンプトの工夫が必要そう
- GPT-4 は GPT-3.5 よりはるかに応答が遅い
- 時間あたりのリクエスト回数の制限もある
論文翻訳サービス
1paper
論文翻訳に特化したのクラウドサービスです。
無料プランの場合 1 ヶ月で 1 ファイルまでのようです。
PDF + GPT のサービス
ChatPDF
PDF の内容について、チャットで質問できるサービスです。
ただ、最初から翻訳してもらうのは挙動が微妙な気がしました。
PDFGPT.IO
こちらはふれていませんが、ChatPDF と似たサービスのようです。
その他
arXiv の翻訳サイト
ライセンスの関係で本文まで翻訳されているのは一部ですが、こんなサイトもありました。
参考
pdfGPT (OSS)
https://github.com/bhaskatripathi/pdfGPT
PDF + GPT のサービスと類似したものとして、pdfGPT という OSS も見つけました。
ただ、こちらも先頭から翻訳するという使い道には適さない気がします。
まとめ
論文などの PDF の日本語訳に使えるクラウドサービスとして、1 日数ファイルくらいをほぼ無料で翻訳できるものは見つかりませんでした。
1 日や 1 ヶ月あたりのファイル数が少なければ、DeepL や 1paper はいいかもしれません。
個人的には自作しようかなと思いました。