コンピュータの仕組みを理解する上で、OS を学びたいと思う方は少なくないと思います。
実は、OS について学ぶ上では、それと密接に関わる CPU の知識が重要になります。
この記事では、OS を学ぶ前提として CPU について学ぶためのオススメ書籍をまとめました。
CPUの創りかた
CPU の回路を創りながら学ぶ書籍です。
論理回路やフリップフロップ回路、半加算器、全加算器など、基本情報や応用情報といった資格試験の対策で、使い道も分からず勉強した方も少なくないと思います。
この書籍では、そういった回路の組み合わせでどうやって CPU を創り上げるのかが 1 ステップずつ丁寧に解説されています。
書籍の中で使われている部品は現状入手が難しいものもあり、実際に作るハードルは少し高いですが、読み物として読むだけでもオススメです。
はじめて読む8086―16ビット・コンピュータをやさしく語る
16 ビット CPU である 8086 の解説書です。
CPU やメモリといったコンピュータの構成の話から、レジスタ・スタック・セグメントなどの重要な要素、基本的なマシン語命令やアセンブリ言語などが解説されています。
図解も多く、文章も読みやすいです。
マシン語 (アセンブリ言語) の基本を学びたい際にオススメです。
32ビットコンピュータをやさしく語る はじめて読む486
32 ビット CPU である 486 の解説書です。
ここまでに紹介した『CPUの創りかた』や『はじめて読む8086』とは異なり、OS で使われている CPU の実践的な機能について解説されています。
- プロテクトモード
- セグメント
- 保護機能
- 割り込み
- タスク機能
- ページング
などについて非常に分かりやすく解説されており、CPU だけでなく OS についての理解も深まります。
個人的には、1 章目に書かれている
CPU の持つ能力を引き出す役割を持つのが、オペレーティングシステムです
という言葉が印象的でした。
書籍の最初にも書かれていますが、前提として、先に紹介した『はじめて読む8086』などでマシン語 (アセンブリ言語) の基礎などを学んでおく必要があります。
その他、未読の書籍
その他、まだ読んでいませんが今後読んでみたいと思っている書籍 4 冊を挙げておきます。
- 『動かしてわかる CPUの作り方10講』
- 『自作エミュレータで学ぶx86アーキテクチャ コンピュータが動く仕組みを徹底理解!』
- 『プロセッサを支える技術 ― 果てしなくスピードを追求する世界』
- 『コンピュータアーキテクチャ技術入門 ――高速化の追求×消費電力の壁』
おわりに
以上、OS について学ぶ前提として CPU について学ぶための書籍を紹介しました。
OS について学ぶ際は、まずは
あたりがオススメです。
これらの書籍については こちら の記事にもまとめています。
また、『ゼロからのOS自作入門』にチャレンジしてみるのも良いと思います。
この本の感想やオススメの事前準備については こちら の記事にまとめています。