近年プログラミングの入門や開発で C 言語に関わる方は減っていると思います。
ですが、OS や言語処理系といった低レイヤを学んだりしようとすると、C 言語の知識を避けて通ることはできません。1
そこで私が実際に読んだ、C 言語について入門からステップアップするための書籍をまとめます。
前提として、ポインタの基本的な使い方は理解しているくらい、C 言語の基礎知識がある前提で読む本の紹介になります。
C言語 入門書の次に読む本 [改訂新版]
タイトル通り、C 言語の入門書の次に読むための本です。
分割コンパイルや C 言語をどう書くべきかといった解説があり、C 言語の入門からのステップアップにぴったりです。
解説されている情報は少し古く、今ならどうするかといったことは別途学ぶ必要があります。
(例えば、インクルードガードには #pragma once
を使うなど)
とはいえ、C 言語の入門後に手に取る書籍としてはとてもおすすめです。
新・標準プログラマーズライブラリ C言語 ポインタ完全制覇
タイトル通り、C 言語のポインタについて手厚く解説した書籍です。
C 言語のステップアップとしてとても有名な本です。
直感的に理解するのが難しい C 言語のポインタと配列について、丁寧に解説されています。
C 言語の規格などの基礎知識も解説されていて、C 言語のステップアップにとてもおすすめです。
Linuxシステムプログラミング
Linux でのシステムプログラミングの解説書です。
各種システムコールや標準 C ライブラリについて解説されています。
タイトル通り、システムプログラミングの知識をつけるのにとても良い本で、低レイヤのための C 言語の学習の一環としてもおすすめです。
難易度としては、『Linuxのしくみ』『ふつうのLinuxプログラミング』の次くらいに読むと良さそうです。
リンカ・ローダ実践開発テクニック―実行ファイルを作成するために必須の技術
リンカ・ローダについて手厚く解説した書籍です。
先に紹介した『C言語 入門書の次に読む本』と同じ方が著者の書籍です。
C 言語のライブラリは OS の重要な要素として使われており、そこに起因するエラーに遭遇したことがあるエンジニアは非常に多いと思います。
そういったライブラリのリンクについてであったり、実行可能ファイル (ELF) について、色々なサンプルを見ながらがっつり学ぶことができます。
リンカ・ローダや ELF などに興味がある方にはとてもおすすめの一冊です。
プログラミング言語C 第2版
C 言語の最も有名な書籍で、『K&R』とも呼ばれています。
ANSI C と呼ばれるかなり古いバージョンの C 言語を解説しています。
C 言語の歴史的には大きな価値のある書籍だと思いますが、内容は古く読みやすくもないので、今手に取るべきかというと、個人的にはそうでもないとは思います。
ただ、有名な本を読んだという気持ちにはなれるので、興味がある方は手に取っても良いと思います。
おわりに
以上、C 言語の入門からのステップアップに良かった書籍 5 冊を紹介しました。
C 言語は歴史が長い分、結局どう書けばいいのか学んだりするのも難しいように感じます。
C 言語のステップアップで困っている方の参考になれば嬉しいです。
-
最近はGoでもある程度学びやすくなってきたと思います。
↩